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Re: "Double-Click Timeout"の訳について (gnome-control-center)


松澤です。

> 手元でダブルクリックの間隔を最長にして試してみました。確かに仰るような事案があるかもしれません。「最長」があったほうが明確になりますね。
> "Double-Click Timeout" についての提案は取り下げます。 ごちゃごちゃと言って申し訳ありませんでした。
では、西堀さんもご納得されたということで"ダブルクリックと認識される最長クリック間隔"でいきましょう。

で、話題は変わりまして、
"第二ボタンのクリックの模擬(右利き用は右ボタン、左利き用は左ボタンに該当)"
について。

> "右クリックの模擬 (左利き用マウスは左クリック)"
>
> なんかどうでしょう。
> 「右クリック」という表記が広く認知されている、また、「右クリック」とは右手に持ったマウスでマウス右側にあるボタンをクリックすることと一般的に認識されている、と思われますので。

私としては、左右という表現を主の説明に入れないほうが良いと考えております。
主な理由としては、左右という表現は左右のボタンを持つ一般的なマウスを前提に
したものであり、その一方でここの設定を必要とするユーザの多くが、そういった
一般的なマウスを使用していないであろうと想定できるからです(一例としては、
瞬きや口の開閉でクリック動作を行うようなヘッドマウスなど特殊なポインティン
グ環境にあるユーザが想定できます)。この設定が、マウスの設定から行われるも
のではなく、ユニバーサル・アクセスの設定項目であることを鑑みても、上記想定
は的外れではないと考えます。つまり「{左,右}クリック」という表現は、ここを設
定したいユーザに適合したものではないということです。
確かに西堀さんのおっしゃる通り「「右クリック」という表記が広く認知されてい
る」のは事実と言えます。特殊なポインティングデバイスを使用しているユーザに
とっても(また左利きのユーザにとっても)「右クリック」が何を意味しているか
は十分通じると思われますし、わかりやすさという点では「右クリックの〜」とい
う表現は申し分無いと思います。ただ私が懸念するのは、左右クリックというのは
先述の通り通常のマウスを利用するマジョリティ中心の考え方であり、マジョリティ
ではない人々の中には、そういった考え方や言葉遣いに反感を覚えるセンシティブ
な人も少なからず存在する、という点です。これがただの「マウスの設定」の項目
であれば私も特に気にしないのですが、箇所が箇所だけに一つの表現をとっても微
妙な問題を腹んでいて、できるだけ多くの人が穏便でいられる訳し方をしたいと考
えます。
以上、ユーザに適合していない、通常マウスを前提にした表現は避けたい、の2点が、
左右を使わない方が良いと考える主な理由です。

ここの訳し方は私なりに悩んだのですが、結局「第二ボタンのクリックの模擬」が
良いなという考えに至りました。左右を選ばなかったのは上記の通りで、他にWinや
Macでは、primary/secondaryのことを主/副と訳しており、これも考慮に入れてみた
んですが、将来的に tertiary (第三) 以降が設定項目として上がった場合に、それ
を表現できないので却下しました。第二ボタンは確かに日本語としては比較的なじみ
が無いもので分かりにくさは否定できないのですが、ポインティングデバイスの形態
に依存せず、かつ原語に準じた表現であり、第三以降の拡張性もあるというメリット
を考慮して、これに決めました。
後ろの「 (右利き用は右ボタン、左利き用は左ボタンに該当)」については、確かに
かなり冗長と言えるのですが、「第二ボタン」だけじゃわかりづらいとも言えるの
で、いわゆる「右クリック」のことですよという旨の補足説明なら有ってもいいか
なと考えました。括弧部分については、積極的に含めたい訳ではないので、前半だ
けで十分通じるという合意がとれるのであれば、削除するのもやぶさかではありま
せん。

以上、長々とした説明になってしまいましたが、皆さんのご意見はいかがでしょうか。


-- 
Jiro Matsuzawa