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Re: cannot/couldn't の訳の時制 (was pitivi - master


訳し分けが必要に+1です。
引用されている、PostgreSQLのスタイルガイドの説明は妥当だと思います。


松浦


2012年4月4日21:33 Mako N <mako@xxxxxxxxxx>:
> 蒸し返すようですみません。リリースがはさまったのでそのままにしていました。
> この2,3のご意見では、それがご意見であることはわかりますが、理由がよく
> 説明されているとは思えない=私自身が説得されないのです。これらをもって
> 「多勢」とされて、そのように対処されたのはちょっと納得がいっていません。
>
> すみません、あらためて教えていただきたいですが、
> could not を「できませんでした」と訳すと、何がよくないのでしょうか?
>
>
> 時制とか過去形と呼んでいますが、時間的な意味のみにとらわれているわけで
> はありません。単に形が過去形と同じものを「過去形」と呼んでいます。日本
> 語の「でした」も過去というよりは完了の意味合いが強いかと思います。おか
> のさんのおっしゃる
>> 何かができなかったという結果をあらわしており、
> のとおりです。
> それによって、普遍的にではなくて一過性の問題ということを表現していると
> 思います。
>
> ***
>
> 私の考え(could not を「できません」と訳すのはよくない)の説明を補足します。
>
> http://www.postgresql.jp/document/9.1/html/error-style-guide.html#AEN93289
>
> これは検索していてたまたま見つけた PostgreSQL コーディング規約の、エラー
> メッセージに関する章の一部です。
> GNOME にこのような文書があるかは知りませんし、これに相当する内容がある
> かも知りません。しかし、いずれにせよ、(前の島本さんの説明とも合致しま
> すし)英語での常識の部類なのでしょう。
> 英語では「2つの意味には無視できないほどの違いがあります」という程度に
> 使い分けがされている、というところまでは皆さん異論はないのではないかと
> 思います。
>
> さて、英語で「無視できないほどの違い」と言われるものを日本語にする場合
> に、区別がつかないような訳でいいのか、というのが次の問題です。
> 2,3のご意見では、どちらも「できません」として、区別がなくてもいいかの
> 如くでした。私はいまのところその理由を理解していません。
>
> では区別するとして、どのような訳がいいのか、というのがその次の問題です。
> 私は、ベストではないにしろ、端的な表現としては「できませんでした」「で
> きません」がいいのではないか、という意見です。その点、「日本語スタイル
> ガイド」と同じです(決して何か権威に擦り寄るというものではありませんが、
> プロが(たぶんそれなりの議論をして)わざわざ明記したということに注意を払
> わないわけにはいきません)。
>
> 長い文章中の話ではなく、メッセージ(それもエラーの)であることにも注意す
> べきです。端的に、かつ違いが明確であるようにすべきだと思います。
>
> また「一般的なユーザは単なるメッセージの時制から多くの意味を引き出すこ
> とはできないでしょう。しかし、言語が文法を提供してくれますので、それを
> 正確に使用すべきでしょう。」にも同意します。
> ここでの「言語」が日本語では、厳密には違うと言われるかもしれませんが、
> 前に挙げた日常会話の例のように、意図を含めることはできると思います。