こんにちは。元 Sun の斎藤と申します。 長音については、私たちも悩んだので、参考になるかもと 思ってメールしました。 Sun 製品では現在も以下のように長音をルール化しています。 --- 長音記号 長 音を含めて 4 文 字になる単語には、長音を付けます。 5 文 字以上になる単語には 付けません。拗音も一字と数えます。合成語の場合は、各要素に対してこの考え方 を適用します。例: ユーザー、サーバー、マスター、デバッガ、コンパイラ、インス トーラ、ユーザーインタフェース ただし、次の場合は例外とします。 - 英単語の末尾が er, ar, or, re, y, ew となるもののうち、日本語の末尾が拗音に なるものには、長音を付けます。例: アーキテクチャー、コミュニティー - 他の単語を混同しやすくなるもの、固有名詞、および、日本語として長音記 号を付けた形で定着しているものには、長音を付けます。例: ランデブー、 キャンパー --- 要点は、「日本語を基準に、不自然に感じない範囲を決めた」ことです。 長いとそれほど気にならなくても (e.g. コンピュータ)、短いと尻切れトンボに 感じる (ユーザ、メモリ) 。および、末尾が「ィ」「ャ」などの拗音だと より発音するときの音 (伸ばす) に近づけたくなる、という感覚的な点を 重視しました。 感覚に頼りすぎると、「これは、どうする?」というボーダーラインが 人によって変わるので、日本語での文字数および英語での表記を 条件に入れました。 全部長音を付けなかったのは、元々まったく付けていなかったためです。 どこまでで線を引くのが妥当なラインかというバランスを考えて 決定しました。 なので、状況が違えばまた事情は違ってくると思います。 ちなみに、日本語ガイドラインはまだ以下にあります。 現在もここから変更ありません。 http://wikis.sun.com/display/g11nhome/Language+Style+Guides tmpSpace:Click Here for Community 参考になれば幸いです。 GNOME の翻訳、応援しています。 斎藤 玲子 Reiko Saito | Senior Language Specialist |
+81-3-6834-5746 (2011/07/21 23:25), Jiro Matsuzawa wrote: 松澤です。 基本的に、付与する方向に賛成です。 メリットとしては、表記と通例的な読み方とが揃うのは望ましい、などあります。 以下、細かいことも含めていくつか確認事項。 * 時期について 「次の GNOME のリリースから」というのは、 3.2がリリースされた時点で長音付与作業が済んでいる、という意図であっていますか? 3.2がリリースされてから順次付与していくということではありませんね。 どちらでもかまいませんが、作業負荷も変わってくるので、念のための確認です。 * 対象語句について - er(or,ar)だけ? er類以外はどうしましょうか? たとえば、"binary"は「バイナリ」か「バイナリー」か迷ったことが実際にあります。 当面は、er類に絞って検討したいということでしょうか。 - 付与する/しないの判断 仮に付与するにしても、機械的にできるわけではなく、慣習的に付与しない方が良いものもあるかと思います (いい例がすぐに思いつきませんが「バックドア」とか?)。付与する/しない語句の一覧は、MSなどによるドキュメントがあります。MSに限らずそういった成果物はもちろん参考にすると思いますが、ある程度独自ルールを設けるとした場合、その辺の検討コストが馬鹿にならないような気がして、質の良い精査がどれだけできるか懸念しています(即決できるといいのですが、メーリングリストの流量をみても何か1つ決めるのに数日は掛かりそうな気がしています・・)。 |