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Re: GNU のライセンスの翻訳について


# こちらにつなげさせていただきます。

松澤です。
議論がだんだん瑣末なことがらに向かっているように見えるので (言葉尻を捉えて定義を述べよ、など)、
もうちょっと建設的な議論をしたいと思います。


ライセンス情報の翻訳にバグがあったという問題を受けて、ライセンス情報の翻訳に関して、私なりに以下の点で懸念を持っているので、それについて具体的な解決策の提案や助言をいただいてもよろしいでしょうか?
私としてはそれらの懸念が解消できれば、翻訳するのもアリかなと思えるとおもうので、そこだけ具体的な助言をいただければもうそれで十分です。
# もちろん他の方から挙がっているご質問については、別途お答えいただければ、と。

まず、前提として、ライセンス情報は法的な効力をもつので、
今回のように問題を含んだ状態で公開されてしまうと場合によって取り返しのつかないことになります。
最悪の場合、係争に巻き込まれる可能性もあるでしょう。
この点については、GNUが"But if there is an error in the translation, the results
could be a disaster which we could not fix."と述べている通りで
[1]、私からたびたび繰り返す必要はないと思います。

で、Makoさんが「むしろこの部分が日本語になっていようがその先の原文全文に進みます」と述べられたことをうけて、その前提が共有できていないのではないかとも思えました。

これを踏まえて、以下の私の懸念について具体的に解決策やご助言をください。

* ライセンス情報の翻訳に問題が合った場合、「その先の原文全文に進」めることすら保証できない可能性がありますが、どうすればそれを防止できることを保証できるのでしょうか?

* 上記をもう少し正確に述べると、ライセンス情報の翻訳が、日本語的にも、法的にも、GNUのポリシー的にも全く問題ない
(GNUが言うところの"it is a completely accurate translation"の状態を保証できる [1])
のであれば翻訳するのはありだと思いますが、それをどうやって保証できるのでしょうか?

* 上記の保証は、入念な検証を行わなければ達成できないと考えますが、そのコストをだれが負担できるのでしょうか?
(現時点で通常の翻訳作業自体のチェックも満足にできていない状況で [2]、そんなこと不可能ではないかと思っております。)

* 翻訳を適用する全モジュールで、些細な誤字脱字を含めて、一字一句問題がないことを確認した上でコミットする必要があると思いますが、その作業工程はどのようなものになるのでしょうか?
翻訳者の作業、レビューアーの作業、コミッターの作業、すべて具体的なワークフローをご教示ください。

とりあえず、ぱっと思いつくだけで上記の懸念があるので、具体的な解消方法をご教示ください。
 (それ以外については特に聞いていないので瑣末なことがらあっても無視してください。)


私からの提案は、繰り返し申し上げている通り、「翻訳しない」です。
翻訳しない限り、
* ライセンス情報の完全性を保証できる
* 問題が混入する可能性を、将来的にもゼロにできる
* 検証コストはゼロ (あえて言うなら、原文と翻訳とdiffを取るだけ、もしくは空欄かfuzzyであることを確認するだけ)
と言え、すべて解決します。

[1] http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.en.html#GPLTranslations
[2] http://l10n.gnome.org/vertimus/ja/activity_summary/


-- 
Jiro Matsuzawa
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