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Re: GNU のライセンスの翻訳について


From: Yasumichi Akahoshi <yasumichi@xxxxxxxxxxxxx>
Subject: Re: GNU のライセンスの翻訳について
Date: Wed, 17 Oct 2012 19:35:48 +0900

>> では、「ライセンスはGPLですよ」とだけ言っている部分、ライセンス本体への
>> 誘導部分はどうですか?
>>
>> たとえば gnome-terminal の「ヘルプ」-「情報」(「このアプリケーションに
>> ついて」)の「ライセンス」をクリックして表示されるものです。
> 
>  私の説明不足ですが、まさしくその部分に関わる話です。この文は、ライセンス
> 本文にこのライセンスを適用する場合は、この文を表示するようにと書かれている
> 文だからです。ご存知かもしれませんが、
> 
> http://www.gnu.org/licenses/gpl.html
> 
> の最後の節、How to Apply These Terms to Your New Programs にあります。

はい、承知しています。ライセンス全体を原文のままにする場合にこの部分も
含めて原文のままにすることには何の異論もありません。

>> 私は、この部分については翻訳すること自体に問題はないと思いますし、
>> 翻訳されてしかるべきと思います。
> 
>  上記理由から、訳すのであれば、「参考訳」であることを明示する必要があるのでは
> という気がしております。翻訳してしまうと GNU が示しているものと異なる文を表示
> することになるからです。少なくとも私は自信をもって翻訳すること自体に問題がない
> とは言えません。

教えていただいたURLの近くに
http://www.gnu.org/licenses/gpl-howto.html
があります。
当該の部分を切り取って掲示する際には「著作権発生年」や「This program」
をいま適用させるものに合わせて書き換えよ、ということが書かれています。
すなわち、別掲する際にこの部分を一言一句改変してしてはならないとことで
はないということです。翻訳もこれに準じて考えていいと、私は思います。

喩え話ですが、生命保険でも自動車保険でも、正規の約款とそれを簡単に説明
したパンフレットがあったとして、そのパンフに誤植か誤記があったとしても、
正規の約款が優先することは、誰にも明らかです。

別掲する誘導部分がたとえ翻訳されたものであっても、余程のこと(本体と正
反対の主張になっているとか)でもない限り、それが重大な問題だとは思いま
せん。「(参考訳)」と付記すれば翻訳者の気が軽くなるというのなら付記して
もいいかもしれませんが、なくてもさして重大なこととは思いません。何しろ
この部分に書かれているのはライセンスの名前がGPLだということと無保証だ
ということ、とにかく詳しくは全文を見よ、ということだけですから。

もしこの部分さえ原文のままにすべきであるなら、GNOME プロジェクトにおい
てそもそもこの箇所を翻訳対象にすべきではない、ということになります。
これまで長年、世界中の翻訳者の目にさらされても、ここが翻訳対象になって
いることをとってみても、ここを翻訳しても差し支えないと誰もが考えている
という証拠だと思うのですが。

そして、それぞれの言語を母語とするユーザーにとっての利便性を考えるなら、
差し支えないどころか、翻訳されていてしかるべき、というのが私の考えです。